最近、一か月が過ぎるのがあっという間…
一年前と比べて何も変わっていない気がする…
忙しい日々を過ごす中で、やりたいことが何となく後回しになってしまうこと、ありますよね。
今年こそ新しいことを始めよう!と決心したは良いものの、気づけば年末…なんてことも。
今回は、そんな毎日を少しでも変えたいと思っている方におすすめ!目標達成や夢に近づくヒントをくれるエッセイ「나에게 보내는 말의 선물(私に贈る言葉のプレゼント)」についてご紹介したいと思います。
著者:서동식さんについて
元々は作家になることを夢見ていたソ・ドンシクさんですが、厳しい現実を前に夢をあきらめ、教師としての道を歩み始めます。
しかし自分の気持ちに嘘をつき続けることはできないと、一念発起して作家を目指します。
絶望と挫折感にさいなまれていたご自身の体験から、自分と同じ思いをする人を一人でも減らそうと、執筆活動に励みました。その時つづった「나를 위한 하루 선물(私のための一日の贈り物)」が後にベストセラーとなり、人気作家としてデビューを果たしました。
本の内容
この本には、ソ・ドンシクさんが人生を通して得たさまざまな気づきや、毎日をポジティブに生きるための言葉や考え方が詰め込まれています。
題名に「プレゼント(贈り物)」とあるように、自信をなくした心を勇気づけてくれるような慰めの言葉も多く記されています。一方で、目標を達成するために持つべき心構えが、シビアな目線で書かれている一面もあります。
一見、癒し系のエッセイに見えますが、読んでみると夢実現のための具体的な方法が書かれているハウツー本でもあります!
またこの本のポイントとして、各ページの見開き右ページには必ずメモ欄が設けられています。左ページで読んだ内容について考えたことを記入することができます。
作者のこだわりが細部まで詰まった作品ですね^^
こんな人におすすめ
以下のような方には、ぜひこの本を読んでいただきたいです!
- 夢や目標を実現させたい人
- 新しいことを始めたい人
- 将来に対して漠然と不安を抱いている人
- より充実した毎日を送りたい人
- 悪い習慣を断ち切りたい人
心に響いた5つの言葉
一度は違う道に進んだものの、後に本当の夢を叶えたソ・ドンシクさん。本書には、逆境から立ち上がった本人だからこそ語ることのできる、力強く温かい言葉がたくさん綴られています。
今回はその中から特に印象に残った5つの言葉をご紹介していきます。
※日本語はすべて私が翻訳したものです。一部意訳しています。
ライバルは昨日の自分
내가 이겨야 할 사람은 경쟁자가 아닌 바로 어제의 나입니다. 어제의 나에게 지지 마세요.
打ち克つべきはライバルでなく昨日の自分だ。昨日の自分に負けるな。
나에게 보내는 말의 선물:p.86
受験、就活、昇進など、私たちは日々誰かと競争することを強いられています。それ以外にも、知らず知らずのうちに自分と他人を比べることで自分の価値を判断してしまいがちです。
しかしこの本では、成長するためには他人でなく自分と向き合い、自分の壁を超えていくことが必要だと教えてくれています。
スポーツに例えると、ライバルに勝っても記録が良くなければ心の底から喜ぶことはできないと思います。勉強も同じで、クラスの中で順位が良くても、目標の点数に届かなければ悔しい気持ちが残るでしょう。
反対に、自分で設定した目標をクリアできた時は、順位がどうであれ達成感や手応えを感じるのではないでしょうか。
この文から、やはり勝負の本質は自分との闘いにあると改めて感じました。
他人と比べることに無駄なエネルギーを使わず、自分と向き合うことに集中すること、そして毎日少しずつでも前進していくこと。これから一層心がけていきたいと思いました。
幸せへの投資
자신의 행복을 지키기 위한 적절한 소비는 낭비가 아니라 투자입니다.・・・자신의 소소한 행복을 지키기 위한 소비에 인색하지 마세요.
自分の幸せを守るための適度な消費は、浪費ではなく投資だ。ささやかな幸せを守るために自分に投資することを惜しまないで。
나에게 보내는 말의 선물:p.128
大人になると、誰かから褒められたりご褒美をもらうことが極端に少なくなりますよね。
子供の頃は、好きなお菓子一つで元気が出たり、何でも頑張れたという経験が誰にでもあるのではないでしょうか。
大人になっても、そうしたちょっとしたことで満たされるという経験はありますよね。
旅行に行くことで気分が晴れるなら思い切って出かけてみたり、質の良い服を一着買ってみたり、後悔しないレベルで自分のためにお金を使うことは大切だということですね。
소확행(소소하지만 확실한 행복:ささやかだけど確実な幸せ)大事にしたいですよね♪
頑張った自分をいたわり、幸せになるためには快くお金を使える、そんな大人になりたいなと思いました。
信じて行動する
결정의 순간, 자신의 판단을 굳게 맏고 자신의 선택이 올바른 선택이라는 확신을 갖고 행동하세요.
何かを決めた瞬間から、自分の判断を信じ、その選択が正しいものだと確信を持って行動すること。
나에게 보내는 말의 선물:p.132
人生において、何かを選択するということはとても難しいことです。なぜなら、何かを選ぶことは別の何かを捨てることを意味するからです。やっとのことで一つを選んでも、後になって自分の選択に迷いが生じたり、他の選択肢が良かったのではと不安になったりしますよね。
この本では、そんな迷いが生じた時、自分を信じてとにかく「行動」することの大切さを教えてくれています。
どんな決断も、その時の自分にとって最善の選択をしたなら、あとは前進あるのみ。進みながら軌道修正することも可能だろうし、必要なら方向転換しても良いのではないかと思います。
私自身、優柔不断で大きな決断はいつも先延ばしにしてきた部分があり、この一節には心を動かされました。
これからは、決断しなければいけない時は潔く決断し、くよくよ悩まず自分を信じて行動できる人間になりたいと、改めて思いました。
目標を意識する
꿈을 현실로 만드는 사람은, 확고한 신념과 목표의식을 가지고 구체적안 계획을 세워 실천할 줄 아는 사람입니다.
夢を現実にする人は、確固たる信念と目標意識を持ち、具体的な計画を立てて実践することのできる人だ。
나에게 보내는 말의 선물:p.222
この一文を読んで真っ先に思い浮かんだのが、メジャーリーグの一線で活躍する大谷翔平選手です。
野球選手としての実力はもちろん、その優れた人間性から、世代を問わず支持を集めている大谷選手。
最近では、大谷選手が学生時代から目標を達成するために使用していたという「マンダラチャート(マンダラート)」が話題になりましたね。曼陀羅図を模した81個のマスに、目標とそれに必要な実践項目を記入し可視化する、目標達成手法のことです。
実はマンダラチャートは韓国でも注目を集めています。韓国語では「만다라트」と言い、大谷選手ご本人の活躍とともに話題になっています。
この本にある、明確な目標を持ち、達成するための具体的な計画を立てて、実践するというステップが、まさに大谷選手の行った目標達成手法とぴったり重なります。
大谷選手ほど壮大な夢でなくても、日常の些細なことに、この心がけを応用できるのではないでしょうか。
韓国語の勉強に置き換えると、TOPIK6級合格を目標に、実践項目として分からない単語はすぐ調べる、毎日30分はリスニングをするなど、身近な項目に置き換えることができますね。
目標を可視化することでモチベーションが維持でき、目標達成に必要な要素を書き出すことで、頭の中が整理されますよね。
忙しい毎日でも目標を忘れることなく、具体的な行動を習慣に根付かせられるよう、心がけたいですね。
執着しない
집착하지 마세요. 설령 목표가 이루어지지 않아도 그것을 향해 달려갈 수 있도록 허락해 준 모든 것들에게 감사한 마음을 간직하겠다고 결심하세요.
執着しないこと。仮に目標が叶わなくても、それを追うことができる状況に感謝する心を忘れないこと。
나에게 보내는 말의 선물:p.256
目標というものは執着すればするほど遠ざかっていくと言います。
何かに執着するということは、手に入れられなかった時の不安や恐怖に押しつぶされてしまう危険をはらんでいるからですね。
執着するあまり、目標を見失うどころか、本来の自分すら見失ってしまうかもしれません。
この本では、執着心に支配されないためには夢を追える環境や周りの人への感謝の気持ちを忘れないことが大切だと書かれています。
受験に集中できるのも、仕事に専念できるのも、家族や周りの人たちの支えがあってこそではないでしょうか。それに気づくことができれば、目標に対してもより謙虚に向き合うことができるのではないかと思いました。
目標に執着して現状を嘆くのではなく、与えられたものに感謝し、そのすべてに恩返しをしていくつもりで物事に向き合っていきたいと改めて感じました。
今日から実践したい3つのポイント
「나에게 보내는 말의 선물(私に贈る言葉のプレゼント)」を読んで、ぜひ真似したいと思ったポイントをまとめてみました。
- 日常のささやかな幸せにお金を使うことを惜しまない。メリハリのあるお金の使い方で、精神的にも豊かになれるようにする。
- その時々で最善の決断を行い、一度決めたら悩まず行動する勇気を持つ。どんな時も自分の判断に自信を持つ。
- 目標を立てる時は、必ず具体的な実践項目も一緒に考える。二つを見える化し、習慣に取り入れやすくする。
まとめ
今回は「나에게 보내는 말의 선물(私に贈る言葉のプレゼント)」についてご紹介してきました。
夢や目標を持つすべての人に向けた、まさに言葉の贈り物のようなエッセイです。
分かりやすい表現で、今日からすぐにでも実践できるような内容が詰まった本書。
この本のポジティブな言葉たちを、目標達成や苦手克服のヒントにしてみてはいかがでしょうか。
【著者名】서동식
【出版社】함께북스
【出版日】2019/12/13
【おすすめ度】★★★☆☆
【キーワード】元気が出る、やる気が出る、ポジティブになれる
【ページ数】320ページ
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