無気力でやる気が出ない…
いつも憂鬱でなんだか心が晴れない…
コロナ禍の今、こうした悩みを抱える人は増えているのではないでしょうか。
今回は、そんな無気力な心を「充電」するためのハウツーエッセイ「게으른 게 아니라 충전 중입니다(怠けてるのではなく、充電中です。)」についてご紹介します!
誰でも実践できる、シンプルかつ効果的な「心の充電法」をまとめた本書。
その内容や印象に残ったポイントをピックアップしてお届けします。
著者:댄싱스네일(ダンシングスネイル)さんのプロフィール
韓国エッセイブームの走りとも言える「死にたいけどトッポッキは食べたい」のイラストを手掛けた人気のイラストレーターです。本書で初めて自身の体験を綴り、エッセイストとしてのデビューを果たしました。
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大学でデザインを専攻後、イラストと心の関係に興味を持ち、アートセラピストの課程を修了した彼女。仕事で人々の心を癒してきた経験を活かし、現在はイラストと文章で自身の心を癒す試みを続けています。
「ダンシングスネイル」という名前について、昔から何をするにもスローな自分をカタツムリに例えたことが始まりだと言います。ゆっくりでも自分なりの速さで進んで行くカタツムリ(snail)に親近感を覚え、また人生を踊るように(dancing)生きていきたいという思いを込め、この名前を付けたそうです。
本全体を通して、時々垣間見えるダークな面も、センスある言葉でクスッとくる笑いに変えてしまう―そんな唯一無二の個性を持った作家さんです。
ダンシングスネイルさんの最新エッセイはこちら▼▼
「怠けてるのではなく、充電中です。」の内容
この本は、ダンシングスネイルさんが憂鬱と無気力に悩まされていた20代後半の3~4年間の日々をつづったものです。
自身と同じ悩みを抱える人が気軽に楽しめるコンテンツとして絵日記を投稿し始めたところ、多くの人の共感を呼び、その内容を集めて本にしたのが本書だと言います。
読者に良いものを届けなければという責任感に押しつぶされそうになりながらも、誰かの心を慰めたいという一心で書き遂げた一冊だそうです。
この本の執筆中を通して、無気力が改善されるという嬉しい変化もあったそうですよ!
本書で強調されているのは、無気力はストレスによる症状の一つにすぎず、病気ではないということ。そして必ず良くなると信じることが大切だということです。
風邪を引いた時に体を休めるように、無気力な心も適切にケアする必要があるということを、自身の体験から語っています。
また、専門家のカウンセリングやコーチングの知見、数多くの書籍の内容から、無気力に対処するための実践的なポイントがまとめられていることも本書の大きな特徴です。
こんな人におすすめ
この本は、以下のような心の悩みがある方にぜひおすすめしたい一冊です。
- 憂鬱な気分から抜け出せない人
- 何をするにもやる気が起きない人
- 心配事が多く、悪い方にばかり考えてしまう人
- 物事をネガティブに考えて落ち込みやすい人
- 人間関係に疲れた人
リンク先ページ上部のヘッドフォンマークを押すと音読サンプルも聞けます♪
無気力な心を癒す5つの言葉を紹介!
ここからは、無気力な心にエネルギーをチャージするためのヒントが詰まった言葉を厳選してご紹介します。
今日から始められるシンプルな内容なので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
※日本語はすべてRiaが翻訳したものです。一部意訳しています。
そのままの自分で
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이왕 완벽주의 성향이 있다면 완벽하지 않아도, 더 나아지지 않아도 자신의 존재 가치가 충분하다는 믿음을 안은 채로 완벽주의를 지향하는 것이 좋다. 그리고 편안한 마음으로 오늘도 그냥 존재할 수 있길.
どうせなら、完璧でなくても、より良い自分になれなくても、十分存在価値があると信じられる完璧主義者の方がいい。そうして今日も穏やかな心で、そのままの自分でいられますように。
게으른 게 아니라 충전 중입니다:p.55
ある心理学の講義をきっかけに、不完全な自分を受け入れられない「完璧主義」な性格に向き合うことになったスネイルさん。
講師の助言を機に、自分を変えようと努力するのをやめたことで心に余裕が生まれたと言います。
自分にも他人にも厳しい完璧主義者は、完璧でこそ生きる価値があると考えてしまいがちです。そして「完璧でない自分」を卑下し、不快なことでも受け入れてしまう可能性があると言います。
ここで問題なのは、完璧を追い求める姿勢そのものではなく、完璧さと自分の存在価値を結びつけてしまうことです。
完璧でない自分でも価値のある存在だと思えるようになって初めて、よりよい自分を目指して努力できる完璧主義本来の良さを発揮できるのかもしれませんね。
自分を責めすぎないこと
후회되는 일이 있다면 자기 반성은 지나친 자책으로 번지기 전에 적절한 선에서 그만 끝내고, 그저 전보다 나은 인간이 되고자 노력하는 것으로 충분하다.
後悔するような出来事があったら、自分を責めすぎないよう反省はほどほどにして、今までより良い自分になろうと努力するだけで十分だ。
게으른 게 아니라 충전 중입니다:p.112
人生いろいろな経験をする中で、上手くいくことも失敗することもありますよね。
時には大人げない行動を取ってしまう自分に対し罪悪感を抱いたり、自己嫌悪に陥ったりすることもあります。
そんな時、過度に自分を責めたり否定したりしないことが大切だと言います。
むしろ、過去に立ち返って落ち込んで傷ついた自分を抱きしめてあげるくらいの優しさが必要なんですね!
失敗しても格好悪くても、自分を「ダメな人間」だと思い込まないこと。
そうして自分だけはいつも自分の見方でいてあげることが大切なのかもしれませんね。
楽しいことに意識を向ける
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스스로 통제할 수 없는 상황에 괴로울 때는 그 상황에서 벗어나는 것에 집중할 것이 아니라 현재 내가 할 수 있고 하고 싶은 즐거운 일에 에너지를 돌려 보는 것이다.
どうにもならない状況で辛いと感じる時は、その状況から抜け出すことに集中するのではなく、今自分ができる、やりたいことにエネルギーを転換してみるということだ。
게으른 게 아니라 충전 중입니다:p.187
自分でコントロールできない状況に直面し、無気力に陥ってしまった時の対処法について書かれています。
ここでは、言語学者ジョージレイコフ教授が行ったある実験が紹介されています。
その実験とは、認知科学の講義で生徒に対し「象について考えてはいけない」という課題を出すというものです。しかしその課題に成功した生徒は誰もいなかったと言います。
ある言葉を発した瞬間、脳はそのイメージを立ち上げてしまいます。
「象」のような語ならまだしも、ネガティブな言葉も、忘れようとすればするほど強く意識してしまうということです。
この本では、自分ではコントロール不可能な状況への効果的な対処法として、他のことに目を向けて意識をそらす方法を紹介しています。
勉強中に気づいたら他のことをしていた、というような無意識の力を逆手に取ったアイデアですね!
こうした、いわば気分転換を積み重ねることで、負の感情にエネルギーを消費することもなくなり、問題に向き合う意欲も湧いてくると言います。
私もネガティブ思考のループに陥ることがよくあるので、日常生活に取り入れたい心がけだなと思いました。
ポジティブを演じる必要はない
애써 긍정적으로 살기 너무 힘들 때는 굳이 긍정적으로 생각하지 않아도 된다.
ポジティブに生きようと頑張りすぎて辛いなら、無理にポジティブに考えなくても良い。
게으른 게 아니라 충전 중입니다:p.238
心も体も疲れて前向きになれないことは、誰にでもあるもの。
そんな状況でポジティブ思考を強要されることほど辛いことはありません。
そんな時は、無理にポジティブになる必要はないと言います。
前向きな自分を演じることで、体面を取り繕うことはできても、本当の自分の姿からはどんどん遠ざかってしまいます。
それが続けばいつか心が耐え切れなくなり、結果的にネガティブな感情を増幅させる原因にもなってしまいます。
自分の中のネガティブな感情も認めて上手に付き合っていくことが大事なのかもしれませんね。
本文とは直接関係ありませんが、この一節を読んでDAY6の「Zombie」という曲を思い出しました。変わりばえのない日常を、抜け殻のように生きていく主人公。その心情をリアルに表現した曲です。
ポジティブに生きるのが辛い時は、繰り返される日々を受け入れ、流れに身を任せて生きる―それだけでも、肩の荷が下りるかもしれません。
「今」を大切に
현재를 즐기고 소중히 한다는 것은 곧 나 자신을 소중히 한다는 의미이기도 하다. 그러니 끝났을 때를 두려워 말고 지금 이 순간을 기대감으로 채워 나갈 수 있기를.
今を楽しみ大事にするということは、自分自身を大事にするということでもある。だから、終わりを恐れるのではなく、今この瞬間が期待で満ち溢れますように。
게으른 게 아니라 충전 중입니다:p.267
常に何らかのストレスにさらされがちな現代において、何か一つ成し遂げてもその達成感や充実感は長くは続くことはほぼありません。
一難去ってまた一難…
しかし成功の瞬間のみを幸せと感じ、それ以外と不幸と捉えてしまうと、本来感じられる前向きな感情の幅を狭めてしまいます。
そうならないためには、目標や夢を心に抱いている「今この瞬間」に幸せを見出すことが大切だと言います。
結果だけを追い求めるのではなく、それを達成する過程さえも楽しむことができたなら、人生における幸福感が何倍にもなりますよね。
考え方次第で、自分の人生を受け入れ、どんな瞬間も愛することができるということを教えられた言葉でした。
まとめ
今回は댄싱스네일(ダンシングスネイル)さんのエッセイ「게으른 게 아니라 충전 중입니다(怠けてるのではなく、充電中です。)」についてご紹介しました。
無気力な心に効く素敵な言葉が詰まった本書の魅力が少しでも伝われば幸いです✨
この他にも、心を充電するシンプルかつ効果的な方法がたくさん紹介されている本書。
気になった方は、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
【著者名】댄싱스네일
【出版社】허밍버드
【出版日】2019/2/20
【おすすめ度】★★★★☆
【キーワード】元気が出る、癒される
【ページ数】280ページ
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